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オーストラリアでの挑戦!元Jリーガーの西山雄介選手が語る日本サッカーとの違い

 今回は、山梨学院大学を卒業後、Y.S.C.C.に加入、その後ガイナーレ鳥取、東京武蔵野FCへの移籍を経て、現在はオーストラリアで挑戦されている西山雄介さんにインタビュー。
 Jリーグでプレーするために学生時代に取り組んだことや、オーストラリアでプレーしてみて気がついた日本のサッカーとの違いなどについてお伺いしました!


インタビュイーPROFILE

バンユール・シティSC(オーストラリア)で活躍中の西山さん

西山雄介(にしやま ゆうすけ) 東京都出身
ワセダクラブForza'02→横河武蔵野FCユース→山梨学院大→YS横浜→鳥取→東京武蔵野ユナイテッド→YS横浜→バンユール・シティSC(オーストラリア)
・ポジションはDF
・投資用不動産事業を行うGATES株式会社でデュアルキャリアを経験
・2023年よりバンユール・シティSC(オーストラリア)へ移籍


――――― 本日はインタビュー、よろしくお願いいたします。早速ですが、大学卒業から現在までの「スポーツ歴」を教えてください。

西山: はい。山梨学院大学で4年間サッカーをプレーしていました。
4年生のときには就活にも取り組み、投資用不動産の会社の最終面接まで進みました。自分の中でJリーグに入れなかったら見切りをつけて、その会社に就職しようと決めていました。

しかし、最終面接の前日に、J3に所属するY.S.C.Cというチームに内定通知を頂いたので、大学卒業後はそのチームに入団し、1年半所属していました。

選手生活1年目:Y.S.C.C時代の西山さん

2年目から、ガイナーレ鳥取という同じカテゴリー(J3)のチームに移籍し、2年半所属しました。

2021年から、JFLに所属する東京武蔵野ユナイテッドFCに入団すると同時に、デュアルキャリア採用という形でGATES株式会社という投資用不動産の会社に採用していただきました。
サッカーでも少しお金をいただいていたのですが、不動産会社でもバリバリ営業マンとして働き始めました。
東京武蔵野ユナイテッドFCでは1年間プレーしましたが、当時は仕事で月に20万円程度の収入があったため、サッカーの収入がなくても生活できるような状況でした。

選手生活5年目:東京武蔵野ユナイテッドFCへ(写真:左)

そこで、もう一度Jリーグで挑戦したいと思い、Y.S.C.C.に直談判をして入団させていただきました。
昨年は1年間、Y.S.C.Cでプレーしながら働いていました。

選手生活6年目:再びY.S.C.C.へ

現在は、オーストラリアのバンユール・シティFCというチームでプレーしています。

選手生活7年目:2023年よりバンユール・シティFCへ移籍

大学時代、初めは”プロ志望”ではなかった?


――――― 大学卒業後、Jリーグに所属するチームに入られたということで、「Jリーガーになる」という一つの目標を達成されたと思いますが、大学時代はどのようなことを意識してサッカーに取り組まれていました?

西山: 当時は、まだまだ無名な大学だったので「俺は絶対にプロになる!」という意識がそこまであったわけではなく、ぼんやりと「なれればいいな」という感じでした。

しかし、所属していた大学が山梨県の大学であり、当時J1リーグに所属していたヴァンフォーレ甲府と提携していました。そこで、大学生でもプロのJリーグに登録できる”特別指定選手”に選んでいただきました。
この経験をきっかけに、プロを意識し始めました。

――――― なるほど。初めからプロを目指されていたわけではなかったというのは驚きました。特別指定選手に選ばれてから、具体的にどのような変化がありましたか?

西山:実際に、プロの世界に入り、レベルを体感することができたことは非常に良かったと思っています。
自分ながら、全然やれる、ついていけると思い、そこで初めて、ずっと遠い夢であったところが、目標に変わってきたという実感がありました。

――――― 卒業後に所属された、Y.S.C.C.にはどのように内定をいただいたのでしょうか?

西山:チームへの練習参加も行いましたが、僕の大学と繋がりがあるところは本当に数チームだけだったので、”最後の滑り込み”という感じでした。
 僕の場合は、ご縁があって、ヴァンフォーレ甲府の特別指定選手に選んでいただいた時の監督が、その後Y.S.C.C.の監督を務められていたので、ヴァンフォーレ甲府の内部の方々にご紹介していただき、練習参加をさせていただいて、トントン拍子で決まりました。
本当にラッキーだったと思います。

チームに所属する方法をイメージできてない学生も多いと思いますが、僕が今海外でサッカーをしているように、Jリーグに限らず、プロサッカー選手になるための手段は色々とありますし、考え方次第だと思います。

Jリーガーでも”報酬は0円”


―――――
 1つの目標だった「リーガーになる」という目標を達成されたと思いますが、その後「Jリーグの選手になってからの目標」は何か立てられましたか?

西山:今だから話せることですが、最初の契約では僕の報酬は”0円”だったんです。
アマチュア選手契約で、”Jリーガーにはなれるんだけど、給料は出ないよ”という契約だったんです。でも、僕の中では、まず夢を叶えることを1番に置いてたので、(Y.S.C.C.に入ることは)即決でしたが、1年目はそれこそ、株式会社ジールコミュニケーションズ(弊社代表:星野の前職の企業)で働かせていただいたり、フットサル場でアルバイトをしたりと、仕事を掛け持ちしながらサッカーを続けていました。
親からも仕送りをもらうようなレベルだったので、
「どうにかしてこの状況から脱却したい!」というハングリー精神で頑張っていました。

――――― ガイナーレ鳥取への移籍は、プロ契約だったのでしょうか?

西山:最初の半年はアマチュア契約でしたが、活躍が認められて次の年からはプロ契約になりました。

ガイナーレ鳥取時代の西山さん

海外に挑戦した理由はサッカーではなかった?


――――― その後も、東京武蔵野FCやY.S.C.C.など何度か移籍されて、現在はオーストラリアでプレーをされているということですが、海外でサッカーをしようと決断された理由はなんでしょうか?

西山:そうですね。大学卒業後、6年間、日本でサッカーをさせていただいて、ある程度日本のサッカー協会の現状や給料形態について分かるようになりました。その頃から、引退後、選手たちがどのようなキャリアを歩むのかということを理解した上で、自分の将来と照らし合わせて、何が必要で、どうしていきたいのかということを考えるようになりました。
そのタイミングで海外のお話をいただき、英語の勉強をしたい、海外経験を積みたいという想いから、お受けしました。
もう、勢いで、飛び込む一択でした笑

――――― チャンスがあるならやってみたい!という感じでしょうか。

西山:そうですね。

オーストラリアで感じた日本との違い


――――― 今、オーストラリアに行かれてからどれくらいですか?

※このインタビューは2023年7月18日に行われたものです。

西山:昨年の12月末からなので、ちょうど7ヶ月ぐらいです。

――――― ありがとうございます。オーストラリアでプレーされてみて、日本との違いを一番感じた点はどのようなところですか?

西山: 極端に言ってしまえば、もう競技が違うというか…
同じサッカーなんですが、全然もう種類が違う。
僕のJリーグ時代の友人も何名か来ていますが、日本では活躍していたのに、オーストラリアでは全然認めてもらえないということが度々あります。そもそも評価基準が全然違います。
環境に適応しなければいけないというのは、すごく感じますね。

――――― "評価基準"というのは、具体的にどのようなところが違うのでしょうか?

西山:少し専門的な話になってしまいますが、
日本は戦術やテクニック、チームプレイなどにフォーカスをしているイメージがあります。味方とのコンビネーションで、どのように相手のディフェンスを崩すかといった”上手さ”も評価されます。

一方、海外では個人個人というか、もうバチバチの体勝負みたいなところがあります。それこそ外国の方は身体も大きいですし。いかに個で打開できるか、相手を止められるか、点を入れられるかという世界のため、より個人がフォーカスされるイメージがあります。

――――― ありがとうございます。 サッカーで海外に挑戦したいと思ってる学生に対して、これは準備しておいた方が良いと思うことや気をつけるべきことはありますか?

西山:そうですね、生活面においては本当に日本では考えられないようなことが起きます。
例えば、日本では給料がきちんと給料日に払われて、チームと契約をしたら、その契約通りのことをやってもらえることが当たり前だと思います。
しかし、海外ではそうはいかない。結構、皆さん海外に行くと価値観が変わると、おっしゃられると思いますが、僕自身は価値観が変わるというよりは”寛大”になりました。笑
細かいことに敏感に反応していたら、多分持たないと思います。 神経質な方とかは、すごくストレスがかかると思います。 

――――― なるほど、ありがとうございます。

>>>後編に続く。

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